はじめに

― 医薬品企業、食品企業、研究機関、病院等関係者の皆様へ ―

理研 ライフサイエンス技術基盤研究センター(CLST)の生命機能動的イメージング部門(以下CLST)では、生体内の機能分子や薬物分子の動態を、分子イメージング技術を用いて追跡する研究を行っています。分子イメージングは、生きたままの個体を傷つけることなく、全身で分子の挙動や機能を追跡できるため、創薬研究や機能性食品の研究開発、再生医療・遺伝子治療の評価など、幅広い分野での応用研究が進められています。

「PET科学アカデミー」は、既存の大学院修士課程におけるPET学のコースをさらに充実発展させた集中コースで、主に医薬品企業・食品企業・病院・研究機関の研究員等を対象に、PET(陽電子放射断層撮影法)を中心とした研究および教育を行います。受講者はCLSTの研究室に所属し、日々チームの研究員と共に研究活動(CLSTの研究テーマ)に携わる実践的な内容で、加えて最先端の分子イメージング研究を進めている理研の講師陣による講義も受講いただきます。

PET科学アカデミーによって、 PETを中心とした分子イメージング研究に関わる広汎な領域の先端的知識を活用できる研究者、医療技術者、企業の研究・開発者などを育成し、受講後はそれぞれの所属元において、分子イメージング研究のプロジェクトリーダーとして活躍されることを期待するものです。

PETアカデミーご案内(PDF)ダウンロード



PET科学アカデミーの概要

・受講生は、CLSTの研究チームに所属し、実験・研究を行います。

・受け入れ開始時期は「随時」、期間は半年間以上を原則としますが、期間等についてはご相談に応じます。

・受講生が論文博士として学位取得を希望される場合、ご相談に応じます。

・受講生は、10名程度までです。

・本受講生の理研での身分は、委託研究員、共同研究契約を別途締結する場合は、客員研究員として受け入れさせていただきます。

・いずれの場合も、その身分に応じ理研の規程に従っていただきます。

・主に神戸地区の理化学研究所(ポートアイランド:神戸市中央区)において実施しますが、近隣の施設を利用することもあります。

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スケジュール

・11コマ(90分/1コマ)の基礎講義シリーズを受講していただきます。
 また、研究センターの研究の流れをご理解いただけるよう、課題テーマ以外に数日間の実地研修を行います。

・期間を通じてCLSTの研究チームに所属し、実験・研究を行います。

・CLST内部での報告会を行います。

・CLSTの研究チームにおいて行った成果について、国際学会での発表や論文としてまとめます。
 (なお、受講生の学会参加にかかる費用は、企業様等でご負担いただきます。)

・期間を通じてCLSTが開催するセミナー・シンポジウムに参加いただきます。

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PET科学アカデミーの内容

1. 講義(オープン形式) 11コマ程度(90分/コマ)
  1)新規PETプローブの合成(疾患対応分子プローブの開発、前駆体の合成、導入放射核の選択、導入方法・条件の設定等)
  2)抗体のPETプローブの合成
  3)核酸のPETプローブの合成
  4)自動合成装置および理研のGMP薬剤製造について
  5)PET分子イメージングによる動物実験
  6)PETによる血流・代謝・受容体機能の定量
  7)分子イメージング技術とマイクロドーズを活用した薬物動態研究
  8)再生医療への分子イメージングの応用
  9)トランスジェニック動物のマルチモダルイメージング
  10)細胞機能イメージング -片頭痛モデル動物-
  11)新技術GREIを用いた応用研究、薬効評価

2. 実地研修
  下記にかかる実験概要を、数日間各チームを訪問し、実地研修を行います。
(1)PET分子プローブ合成、(2) PETでの計測法、(3) 新規PET薬物動態解析法の開発 (4)PET画像解析法、(5)PET動物実験、(6) MRI、(7)GREIによる複数分子イメージング、(8)光イメージングを含むマルチモダリティイメージング

※ (1)、(2)いずれも受講者の分野によりカリキュラムを変更する場合があります。

3. 研究
1)分子イメージング研究のための標識法の習得
  理研で開発した[11C]、[18F]、[68Ga]、[64Cu]などを用いた標識法を中心に、生物活性低分子化合物(阻害剤や作動薬)からオリゴペプチド、オリゴ核酸、オリゴ糖、 さらには高分子化合物(タンパク質、抗体など)の標識法を習得する。
2)新規PET分子プローブに関する研究
  理研で研究対象に選んだ疾患標的に対する疾患対応型新規分子プローブの設計・合成について習得・実践する。
3)PETでの計測および定量性に関する実験
  PETでの計測原理や定量性のある画像データを得るための各補正、画像再構成法を習得し、取得したデータの解析技術を学ぶ。
4)新規PET薬物動態解析法に関する研究
  薬物の吸収・分布・代謝・排泄(ADME)の全ての過程に関わる薬物トランスポーターをターゲットとする分子プローブを開発する。
5)臨床試験におけるPETデータの有効活用に関する研究
  PETを活用した臨床試験に最適なデザインや解析について実践研究を行う。

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費用

受講料として、主に実験にかかる経費の一部負担となる月額104万円を理研にお支払いいただきます。



お問い合わせ先

国立研究開発法人 理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター
PET科学アカデミー担当

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