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更新日 2018年8月15日

米 村 研 究 室


細胞質分裂のページ

 Rhoを介した分裂面決定機構の解析 (西村)

 核分裂に引き続く細胞質分裂の分裂面が正しい位置に決定されないと、染色体や細胞質が適切に二つの娘細胞に分配されません。分裂面の決定に必要な因子がわかってきていますが、それらがどのような機構で実際に分裂面を決定しているのかについては、多くの疑問が残されています。私たちは、微小管(microtubules)と低分子量Gタンパク質RhoAの関係に着目して細胞質分裂における分裂面決定の機構の解明を目指しています。

 細胞の分裂は染色体の分離によるDNAの分配という段階とそれに続く細胞質分裂という段階からなります。分裂面の決定は、染色体分離を行う分裂装置という構造が染色体分離の直後に行っていることが知られています。分裂装置は微小管を主成分としており、分裂面決定に関係するのは、分離後の染色体間にできる、central spindle microtubules (spindle midzone microtubules)と二つの中心体から放射状に伸びるastral microtubulesです(図1)。一方で細胞質分裂は細胞膜直下の表層部においてアクチン繊維とミオシン繊維とからなる収縮環が縮み、それが細胞膜を引っ張ることで起こります。このアクチンとミオシンとからなる収縮は低分子量Gタンパク質Rhoの活性を必要としていることが知られていました。私たちは、最近、細胞内のRhoの局在を正確に捉えることに成功し、RhoAが分裂面決定の時期に将来くびれが生ずる細胞表層に集積することを明らかにしました(図2)。その集積はmicrotubulesの存在とRhoAの活性に依存していました。このことから、microtubulesはRhoAの局在を決定することで、分裂面を決定しているという考えが出てきました。世界的にもほぼ同時期に、GFP-Rhoや活性型Rhoを認識するGFP融合タンパク質の挙動を調べた報告がなされ、みな同じ考えをするようになってきています。MicrotubulesからRhoAの活性化をつなぐタンパク質たちも明らかになりつつあります。今後はそのようなタンパク質がどのように正しい分裂面決定に働くのかを調べることが必要になります。


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(図1)
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                  (図2)


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